日本の古き良き街並みを今に残し、国内外を問わず多くの人が訪れる場所となっている京都。
名実ともに、「THE 日本!」といったところ。
石畳の道や、寺社仏閣・懐石料理・舞妓さんなどなど、和のイメージすべてがしっくりくる場所でもあります。
そんな日本の顔とも言える京都、実はコーヒーの消費量がダントツ日本一という意外な一面を持つ地域でもあるのです。
カフェをはじめ、コーヒー豆専門店やロースターなど、多くのコーヒー関連のお店が軒を連ねています。
そんな中で、一際目を引き、話題になっている店舗がアラビカです。
他の追随を許さない独自の店舗展開を見せ、多くの人を魅了しているようです。
女美健編集部スタッフもかなり前から気になっていた様子。
今回、ようやく取材に成功しました!
現地からのレポートを是非ご覧ください!
アラビカはどんなコーヒー店?
「アラビカ」とは、本来、コーヒー豆の種類を意味します。
標高1000m以上の寒暖差のある高地でしか栽培できないことや、発芽から収穫できるまでに5~6年と長きを要したりと、かなり手間のかかる品種です。
しかし、その味は格別!
甘味のある豊かな風味や、心地よい酸味など、コーヒー好きにはたまらない味わいをもたらしてくれるのです。
この、「美味しいコーヒー豆の品種」の代名詞を冠したアラビカは2012年にオープンしたスペシャリティコーヒー店です。
自社農園で栽培した質の高いコーヒー豆を使用し、ロースターとカフェが一体となっています。
オーナーである東海林克範(Kenneth Shoji)氏の「アラビカを京都から世界に展開したい」との思いから、既に中国・フィリピン・アラブ首長国連邦など7つの国と地域に出店しています。
1号店も、実は日本ではなく香港。
ここからも世界進出を着々と進めようとしている姿勢が窺えます。
更に今後は、フランス・ドイツ・バーレーンなどにも出店予定があり、ワールドワイドに展開しているブランドでもあるのです。
日本の店舗は、現在のところ京都市内に3店舗を構えるのみとなっています。
日本1号店は、2014年にオープンした東山店。
清水寺や八坂神社のお膝元です。
他には、自然豊かな嵐山・河原町の藤井大丸となっています。
今後、他の都道府県への出店も、大いに期待されています。
「%」のロゴが意味するのは何?
アラビカのロゴともなっているのが、「%」のマークです。
一見すると、コーヒーと関係のないようにも思われることでしょう。
実は、このロゴの意味に関してアラビカ自体は何も公表していないため、何故「%」になったのかは定かではありません。
「100%アラビカ豆を使用しているから」とも取れますし、はたまた「コーヒー界におけるシェアを拡大したいから」とも考えることもできます。
記号の持つ意味からして、様々に捉えることができますね。
ただ、1つ言えるのは、「%」という記号が、上下を反転させても同じように見ることができるということです。
エスプレッソマシンの上に重ねて用意されたカップを見ても、きちんと読むことができます。
もちろん、ショップカードやコースターにはロゴがしっかりと印刷されています。
この、シンプルで汎用性が高いことや、顧客に様々な想像性を持たせてくれることが、「%」をロゴに採用した理由なのかも知れませんね。
アラビカ京都東山への行き方は?
京都にある3店舗のうち、女美健編集部スタッフが訪れたのは、日本1号店ともなったアラビカ京都東山。
やはり、どんな店舗でも1号店には特別な思い入れがあるのでは?との思いから、是非訪店しておきたいものです。
また、駅近である藤井大丸店が10:30オープンであるのに対して、こちらは8:00オープン。
朝早くからコーヒーをいただくことができるのです。
アラビカ京都東山へは、公共交通機関が便利です。
電車なら、阪急の河原町駅もしくは京阪の祇園四条が最寄りとなりますが、徒歩15分ほどかかります。
それも、急こう配の石畳の坂道を上ることとなりますので、かなりの重労働となるでしょう。
バスであれば、東山安井と清水道が最寄りとなります。
各停留所から徒歩5分程度で到着します。
今回は、東山安井のバス停から辿ってみましょう。
バスを降りて、清水道の方へ歩いて行くと、大きな鳥居が見えます。
既に、きつい坂道が立ちはだかりますが、アラビカはすぐそこ!と思って歩いて行きましょう。
「どうしても歩きたくない!」という場合には、人力車がこの鳥居の近くで待機していることもあります。
観光がてら利用してみるのも良いでしょう。
細い路地を抜け、二寧坂の方へ向かいます。
この突き当りにあるのが、八坂庚申堂。
くくり猿が有名な寺院です。
まだ、開門前だったようで、扉は閉じた状態。
なかなかレアな光景に立ち絵うことができました。
この八坂庚申堂を見ながら、右手に曲がると、アラビカ京都東山はすぐそこ。
コーヒーの香ばしい匂いが、辺り一面を包み込んでいます♪
アラビカの店舗の様子は?
訪店したのは平日の朝。
オープン前にも関わらず、店舗の前には既に多くの人が列を作って待っていました。
店内の壁面には、コーヒー豆を入れるための麻袋がディスプレイされています。
中身が入っているかどうかまでは確かめることができませんでしたが、いかにもコーヒー農園からやってきました!という雰囲気を醸し出しています。
産地直送、美味しいコーヒーが飲めるのでは?との期待が高まります…!
店内奥には、ロースターがありました。
こちらは、トルネードキングという方式を採用したロースター。
熱風と釜の両者から発生した熱を、釜内部で生じた竜巻のような回転を通して効率良く伝えるので、コーヒー豆を短時間で均一に焙煎することが可能です。
驚くなかれ、なんと、日本製です!
アラビカの店舗にて使用されていることはもちろん、アラビカが主体となってこのロースターを輸出する事業も展開されています。
その前方には、アラビカが世界から取り寄せた選りすぐりのコーヒー豆の生豆がディスプレイされています。
豆自体はレプリカではありますが、こだわりのあるコーヒー店なのだということをここでも実感できるでしょう。
ロースターの近くには、様々な焙煎状態のコーヒー豆が勢ぞろい!
量り売りで購入することも可能です。
メニューはどんなの?
アラビカが販売しているメニューは、これ1枚のみです。
大別すると、エスプレッソベースのドリンク・ドリップコーヒーベースのドリンク・レモネード・水の4種類。
フードメニューなどはなく、これだけで勝負しているようです。
女美健編集部スタッフは、シングルオリジンのカフェラテのホットをチョイス。
因みに、この日のシングルオリジンに使用されているコーヒー豆は、ケニアでした。
レジで会計を済ませて、番号札を受け取ります。
ドリンクが出来上がると、この番号で呼ばれるようです。
カウンターで10席ほどの客席には、既に満員。
そのすぐ隣に、バーカウンターがあり、ドリンクを作っているバリスタが居ます。
こんなに近距離でコーヒーを作っている様子をまじまじと見られるのも、そうそうないでしょう。
店内の雰囲気を楽しみながら、数分でドリンクが出来上がりました。
細かいラテアートが施されたカフェラテ♪
何だか口を付けるのが勿体ないようにも思えてしまいますね。
味わいは、丁寧にスチームされたなめらかなミルクと、エスプレッソが相まって、とてもまろやか。
ケニアは、柑橘系のような酸味が特徴的なコーヒー豆ですが、その爽やかさがそっと花を添えているような感覚。
この味に感動する人が続出するのにもうなずけます。
アラビカがインスタで話題なのは何故?
アラビカが爆発的な人気を博したのには、インスタグラムでの流行によるところが多いようです。
いわば、インスタ映えするグルメだからなのでしょうか。
確かに、美しいラテアートですし、味わいも折り紙付きとあっては、多くの人が訪れる人気店ともなるでしょう。
しかし、その背景には、他店にはない、大きな特長が隠されているようです…!
ラテアートチャンピオンが居る!
出典:% ARABICA
アラビカのヘッドバリスタに据えられているのは、山口淳一氏。
この方、ラテアートの世界最高峰を決定する、Coffee Fest Latte Art World Championship Tokyo 2014にて優勝した経歴の持ち主なのです!
こんな、凄腕のバリスタを要するとあっては、話題にならないはずがありません。
もちろん、ヘッドバリスタだからといって、店舗の奥の方で鎮座しているわけではなく、現在も店頭に立ち続けている現役。
実は、女美健編集部スタッフが訪店した日にも、バーカウンターに立っていたのは山口淳一氏でした。
しかし、そのオーラが何とも恐れ多く、カメラを向けることができませんでした(;´∀`)
味や見た目にも美しいカフェラテは、他では味わえないと言えるでしょう。
店舗の周辺環境
アラビカ京都東山が位置するのは、祇園の中心地。
少し歩くだけで清水寺や八坂神社など、代表的な京都の観光地へと行くことができるのです。
また、何といっても最強のインスタ映えスポットとも言えるのが、八坂庚申堂です。
人々の願いが書かれた色とりどりのくくり猿の前で、コーヒーを片手に写真を撮ることが一種のステータスともなっているようです。
女美健編集部スタッフも早速撮影してみました。
極彩色豊かなくくり猿を背景に、シンプルな色味と「%」のロゴのコーヒーカップがとても映えます。
これは、一度は訪れたいスポットとなることは確実ですねヾ(*´∀`*)ノ
インスタ映えのマストアイテムとして、アラビカのコーヒーが選ばれているという面も持ち合わせているようですね。