水分不足や筋肉の関係でふくらはぎがつってしまう「こむら返り」。
ストレッチや筋トレ、水分補給などで治すイメージがありますが、実は、薬局などで売っている市販薬でも治せるものなんです!
こむら返りに効く市販薬は?
こむら返りの市販薬は経口薬が多いです。こむら返りに効く漢方薬、「芍薬甘草湯」が入っています。しかしその中でも形状などが変わっていたり、種類があります。
コムレケア(小林製薬)
まず市販のこむら返りの中で最も知名度が高いのが小林製薬から出ている「コムレケア」。
漢方処方「芍薬甘草湯」のエキスを配合しているものなんです。
さらに粉剤タイプではなく錠剤なので粉剤が苦手な方にとっては飲みやすくもありますよね。
ツムラ漢方芍薬甘草湯エキス顆粒
漢方を多く販売しているツムラから出ている芍薬甘草湯。錠剤が苦手という方はこちらを飲むといいかもしれません。
こちらも効能のひとつとして「こむら返り」が記載されています。
基本的にはお湯に溶かして飲むことを推奨していますが苦手な方は水で飲みましょう。
アルクラック内服液(全薬工業)
飲みやすくするためヨーグルトフレーバーのドリンクタイプなのが上二つと大きく違う点。30mlが3本入っていて食間あるいは食前に摂ることを推奨しています。
また、このアルクラック内服液は、日本で初めて芍薬甘草湯エキスの有効成分(抽出エキス)を1日最大量に相当する量を処方した内服液なんです!
市販薬の効き目は?
いずれも予防を目的としたものではなく、症状が出た際に飲む頓服のように飲みます。
1度飲んでよくならなかった場合は説明書のように1日3回食前または食間に飲みましょう。この芍薬甘草湯、多くは服用して5分ほどで改善するという、即効性の高いもの。
しかし、筋肉を弛緩させる働きがあるものなので、あまり継続して服用すると心臓の動きに関わってきます。そのため5、6回服用してもよくならなかった場合は病院に行きましょう。
副作用は?
いずれも主な成分が芍薬甘草湯なため、主な副作用として挙げられるものも同じとなっています。
間質性肺炎(階段を上ったり少しでも無理をすると息が切れる、息苦しくなる、空せき)、偽アルドステロン症・ミオパチー(手足がだるくなる、しびれる、つっぱり感がある)、うっ血性心不全(全身のだるさ、動悸、息切れ)、肝機能障害(発熱、かゆみ、発疹)などの重度の症状が出ることがまれにあるのだそう。
また軽度の副作用だと胃の不快感や食欲低下、吐き気・下痢、発疹・発赤、かゆみなどがあります。万が一こういった症状が出てしまった場合は直ちに病院へ行ってください。
また、商品の添付文書に記されている副作用以外にも薬を飲んだ以外になにか普段と違う症状や体の不調を感じた場合はすぐに病院で診断してもらってください。
こむら返りに効く漢方成分「芍薬甘草湯」とは?
こむら返りに効果があると謳われている市販薬のほとんどが芍薬甘草湯が含まれています。
「芍薬甘草湯」とは、不足している気(人の身体を支える原動力なものを指す漢方用語)と「血」(全身の組織・器官に栄養を与えるものを指す漢方用語)を補い、筋肉の痙攣を鎮める効果がある漢方です。
配合されている生薬は芍薬と甘草です。芍薬とは、シャクヤクの根を乾燥したもので、漢方としては、補血と止痛の効能があり、筋肉痛、痙攣痛などに用いられます。
そして、甘草はカンゾウの根を乾燥したもので、鎮痛、鎮痙などの効能があります。
どちらも鎮痙作用があることから、こむら返りにはもってこいというわけです。