保活をする全ての家庭にとって、この時期の大きな関心事となるのが、認可保育園の申し込み結果です。
第1希望ですんなり入園が決定する人も居れば、出せるだけ出して全て手は尽くしたにも関わらず「不承諾通知」を手にした人も居るなど、悲喜こもごも。
天国と地獄さながらの光景が広がっています。
特に、希望申し込みをした全ての保育園に入れなかったことがわかったときの悲壮感といったら、想像を絶するものがあります。
新年度からの思い描いていた生活が、一瞬にして崩れ去ったような絶望感に苛まれるのも無理はありません。
しかし、ずっと悲観的になっているわけにもいきません。
まだ、保育園に入園できる手段は隠されているはずです!
今回の結果を嘆いていても、現実は何も変わりません。
冷静な気持ちになって、次にできることは何があるのか?を考えて実践していきましょう!
認可保育園への二次募集
多くの市町村で、認可保育園の二次募集が行われます。
実施の時期は自治体によって異なりますが、保育園の決定・不承諾の通知が一斉に発送された後、数週間以内です。
せっかくのリベンジチャンス、逃すことなく生かしたいものですね。
そのためには、次のことを試してから応募されると良いでしょう。
- 自身の持ち点を計算して、「合格」ラインを確認してみる
- 希望の順番を変えてみる
- 実際に入園できたママ友が居れば、積極的に話を聞く
「受かった」だの「落ちた」だのと、保活はよく受験に例えられます。
志望校の合格ラインを確認して勉強し、それに届かないと分かれば少々妥協する…などなど。
こうして改めて見てみると、本当に受験生さながらですね(;´∀`)
しかし、特に激戦区となっている都市部の場合、ただでさえ定員ギリギリの状態であることは言うまでもありません。
二次募集がされるかどうかすら、非常に可能性が低いところもあるのです。
一縷の望みにかけるあまり得策とは言えないかも知れませんね。
他の保育施設はある?
「保育園に入園する!」というと、どうしても認可保育園を思い浮かべますよね。
国や地域の設置基準に合致し、助成金が出て居たり、世帯収入によって妥当な保育料が設定されていたりと、安心かつリーズナブルであることは言うまでもありません。
しかしそれゆえ、敵もどうしても多くなってしまうのです。
認可保育園以外にも、保育施設はきちんと存在します。
次なる手段として考えておくべきところでしょう。
認可外
園の規模を問わず、意外と多いのが、認可外保育園です。
施設自体の数が多い分、問い合わせをしてみれば、いずれかに入園が決まりやすいのが特長となっています。
マンションや商業ビルの一角にあるような施設を想像しがちですが、広い園庭があり、充実した設備を持つ施設もあります。
たとえ認可保育園のような厳しい設置基準はクリアしていなくとも、当然ながら保育士や保育教諭などの有資格者が中心となって保育にあたりますよ。
また、単に「預かる」ということに留まらず、保育理念がしっかりとあるところもあります。
毎日の生活にかかること以外にも、徹底したマナー教育や、知育教室やリトミックなど知力・体力ともに伸び盛りな幼児期を支えてくれる独自のカリキュラムを持ったところもあるのです。
実は、こういった先取り教育は、現在の認可保育園では実現し得ないものなのです。
そういった背景もあってか、むしろ、認可園の設置基準を満たしているにも関わらず、敢えて認可外保育園として運営を続けている保育園もあるほどなんですよ。
各園共に工夫を凝らした、特色ある保育を行っている模様です。
ただ、気になるのは、やはり費用面です。
多くの認可外保育園では、収入のいかんに関係なく、一律の保育料が必要となります。
それも、年齢が低ければ低いほどに高額となる場合が大多数であるため、入園当初から保護者に大幅な負担がかかるのです。
この費用面が、多くの保護者を「就職・復職の延期か認可外への入園か?」とのジレンマに陥れているようです。
小規模保育
0~3歳未満児を対象とした保育施設です。
3歳までの施設であり、それ以上の子どもは入園できないため、ライバルも少しは減りそうですね。
この小規模保育施設も、マンションや商業ビルの1部屋が施設となっていることが多いです。
最近では、シャッター通りとなってしまった商店街などの再開発にも役立っているそうですよ。
定員も6人~19人なので、保育士の目が届きやすく、1人ひとりに向き合った保育を行うことができます。
大人との信頼関係を築く大切な時期である乳幼児期に、温かい保育が受けられるとあって、子どもはもちろん保護者にとっても安心できる施設です。
しかし、この保育が小学校入学まで、ずっと受けられるわけではありません。
3歳を迎えた最初の3月末日をもって卒園しなければなりません。
当然ながら、その後の保育をどうするのか?ということを卒園までに考えておく必要があります。
幼稚園
幼稚園というと、午前中までの保育で降園してしまう場合が大半となっていました。
その分、預ける側の保護者も、専業主婦かごく短時間のパートタイマーなどが主流とされてきました。
しかし最近では、フルタイムで働く保護者が増加したことに伴い、幼稚園でも預かり時間を拡大して対応する施設が増えてきました。
文部科学省のデータによれば、私立幼稚園では9割近く、公立保育園でも半数以上が延長保育を実施しているようです。
保育内容は、当然、幼稚園で実施可能なカリキュラムがそのまま実施されます。
つまり、幼稚園生活を通して「子どもに何を得させたいか?」という、幼稚園選びの際に重視するポイントをもって入園させることができるのです。
「保育園よりも質の高い教育が受けられる」としてワーキングマザーにも人気となっているようです。
ただ、この延長保育も保育園のように19:00や20:00までとはいきません。
預かり時間は、遅くとも概ね17:00までとなっており、フルタイム勤務者には厳しい状況となることが予想されます。
一時保育
主に営利目的の企業などが開設している認可外保育施設で実施しています。
月極め保育などの常時預かることが決定していなくとも利用できるため、一時保育である程度の長期間しのぐこともできます。
ただ、本来は、「ある特定の日の、数時間だけ」などのスポット利用が目的として設置されているため、保育料が時間単位で設定されています。
概ね1時間1000円からとなっているようですが、10分単位で課金される場合もあるため、お迎えに遅れると財布を傷めることに直結します。
また、1日を通しての設定保育というものもあまり考えられてはいないため、「保育」というよりも「託児所」といった要素が強い施設でもあります。
保育士もシフト制なので、毎日同じ保育士が対応してくれるとは限りません。
自由遊びだけで1日が過ぎて行き、毎日来るお友達も保育士も変わる…となると、子どもが長時間を過ごすのには最適とは言えない状態ではないでしょうか。
さらに言えば、認可保育園でも空きがあれば一時保育を受け入れ可能な日もありますが、ただでさえ定員ギリギリのところなので、あまり期待は出来そうにありません。
まして、常時利用などもってのほかであるのです。
預け先を決める以外にできることはある?
とにかく、子どもをどこかに預けることに奔走する状況となることは言うまでもありません。
しかし、いくら血眼になって探して、電話をかけまくったって、どうしても困難なことはあります。
その際には、今、どこかで保育を受けることから、一旦離れてみるのも良いでしょう。
仕事は手放したくないので手段を選んでいられない!という場合にやっておきたいことを考えてみましょう。
両親・親戚に頼る
「立ってるものは親でも使え」とは言いますが、窮地に追い詰められたときに頼れる先は、やはり両親となります。
今、保育園を必死に探しているあなたやあなたの配偶者を生み育てた人だからこそ、わかることがあるはずです。
配偶者の両親を含め、親・親戚と良好な関係を築けていたり、近隣なら苦にはならず、安心して頼ることができるでしょう。
しかし、そのような人が稀であることは言うまでもありません。
大半は遠方に実家があり、お盆とお正月に合えれば良い方だという人が大半なのでしょう。
また、そもそもあまり仲が良くないということも往々にして有り得ます。
そもそも、認可保育園の入園自体が、「両親(=祖父母)や親戚の援助を得ることが難しい」という条件が入っています。
身内で保育することができるのなら、保育園に入園する資格すら無いに等しいのです。
勤務形態を変更する
保育施設の預かり時間が短く、やむを得ない場合には、職場に相談してみることも必要です。
例えば、幼稚園に入園が決定し、フルタイムでの勤務が難しいようであれば、10時~16時の時短勤務にすることもできるかも知れません。
また、昨今増えているのが、リモートワークです。
在宅勤務やテレワークなどという言い方もされますが、自宅で子どもと一緒に過ごしながら、当該の時間で仕事をこなすというものです。
それは、職場のコアタイムであるかも知れませんし、家事・育児がひと段落するであろう時間に仕事をこなすという、変則的なものとなるかも知れません。
現状や希望を、包み隠さず職場に伝えてみるのも良いのではないでしょうか。
育児との両立は、多くの社会人が通る道でもあります。
あなたが職場で必要とされているのなら、職場は必ず考慮し対応するはずですよ。
育休の延長申請
時短勤務やリモートワークができる仕事ばかりとは限りません。
保育園に預けられない=仕事ができないという状況であれば、育児休業の延長を願い出るのも1つの方法です。
それがいつまでになるのか?いつからなら復職の見込みが立つのか?ということまで、しっかりと職場に伝えられるようにしたいものですね。
しかし、勤務形態の変更も含め、必ずしも良い方向にまとまるとは限りません。
折り合いが付かないなら、退職・転職なども視野に入れるべき事項となってくるでしょう。
【裏ワザ】絶対に預け先を決めるには?
さて、ここからは、保活における裏ワザです!
2児の保活を経験し、保育士としての勤務経験もある女美健編集部スタッフが独自に編み出した方法です。
頼れる両親・親戚もない…でも復職しなきゃ…だから絶対に預け先が必要!という場合にはこの順番で進めましょう。
ここからは、スピード感が勝負のカギとなります!
ただ、いずれも保育料は高額となることが予想されるので、その負担軽減の方法も同時進行で考えておくべきでしょう。
認可外保育園に申し込み
出典:いらすとや
枠が少なく、あるとも知れない認可保育園の二次募集を待つよりはよほど可能性があります!
むしろ、認可保育園の二次募集を一旦見送ってでも優先した方が良いでしょう。
早い人であれば、認可保育園への申し込みとともに、認可外保育園への申し込みも同時進行で行っている場合があります。
そういった人たちは、認可保育園への入園が決まると、キープしておいた認可外保育園への入園を一斉にキャンセルし始めるのです。
そのため、認可外保育園に空きが出始めます。
その空いた隙を突いて申し込みを行えば、あっさり決定することがあるのです。
また、認可外保育園を一定期間利用していた実績があると、認可園に入れたい際の加点対象にもなります。
つまり、認可保育園入園の判定にかかる点数を稼ぐことができ、今後の保活にも有利に働くということになるのです。
預け先を確保したい!という場合には、これに勝る方法はないのではないでしょうか。
ファミリーサポートやベビーシッター
出典:堺市役所
自治体やNPO法人が運営しているファミリーサポートセンターや、民間事業者のベビーシッターを利用する方法もあります。
保育者が自宅や特定の場所まで来てくれて、マンツーマンで保育をしてくれます。
慣れた場所で1日を過ごすことができるため、子どもも落ち着いて過ごすことができるでしょう。
しかし、ベビーシッターとはいえ、所詮は他人。
家族以外を家にあげて外出するのに抵抗があるという人が多いようです。
必ずしも保育士などの有資格者に保育して貰えるとは限らないため、安心感に欠けるのもまた事実でしょう。
特に、ファミリーサポートセンターに関しては、重大な事故が度々報告されているにも関わらず、責任の所在がイマイチ明らかではないというのも気にかかるところです。
人と人とのことなので、信頼関係が大事とは言いますが、それが構築できるまでには時間がかかるかも知れませんね。
どうしても認可保育園に入れたい場合は、公立を優先する
最終目的は認可保育園に入園すること!という明確な目標がある場合には、申し込みの際に公立保育所を優先して書くようにしましょう。
私立保育園の方が何かとフレキシブルに対応してくれるというイメージを持たれる方もいらっしゃるかも知れません。
しかし、定員となるとかなりシビアなのはむしろ私立保育園の方なのです。
公開した定員数以上の子どもは、どんなに頼み込まれたところでも入園させることができないのです。
その点、公立保育所は、多少であれば融通が利きます。
例えば、0~6歳まで定員120名のところなら、各年齢もう数名ずつ入所しても運営することが可能です。
もちろん、子どもに対する保育士の数である対数は遵守する必要がありますが、多少の定員オーバーなら対応できることもあるのです。
子どもが長い時間を過ごすところだから、場所選びにもこだわりたいと考えるのが親心です。
しかし、「どうしても…」との強い希望がある場合には、これらの方法を1つずつ試してみても良いのではないでしょうか。