本サイト内の記事の一部またはすべてに広告が含まれます。

ニュース

春に注意したい子どもの病気!かからない・重症化させないための対策とは?

寒さも徐々に和らぎ、ようやく暖かい春の陽気を迎えようとしています。
毎年猛威を振るうインフルエンザも収束し、心配のタネが1つ減ったと胸をなでおろす親御さんも多いのではないでしょうか。

しかし、ここで気を抜くことはできません。
春には春特有のかかりやすい病気が待ち構えているのです。

特に新年度は、保育園・幼稚園・小学校など、新たな集団での生活が始まるということが増える時期でもあります。
触れ合う人が増えれば増えるほどに、病気をうつされる可能性も非常に高いものとなってしまうのです。

穏やかな気候が続くからと言って、決して安心できないのも事実です。
今回は、春にこそ気を付けたい、子どもがかかりやすい病気について傾向と対策を考えてみましょう。

 

春に子どもがかかりやすい感染症は?

暑くもなく、寒くもなく、ちょうど良い時季であるため、風邪や熱中症といった、気候に左右されるものは大きく心配する必要はないでしょう。

一言で言ってしまうなら、春に流行する病気は、集団生活が引き起こすものが多くなっています。
その具体例を確認してみましょう。

手足口病

口の中・手の平・足の裏などに赤い発疹が現れて、発熱する病気です。
発疹は水ぶくれのようになっていて、潰れてしまった時に痛みを感じやすくなっています。

食事への制限は特にありませんが、小さな子どもの場合、口の中の発疹を痛がって、食事や飲み物を受け付けないことがあります。
そのことが発端となって、脱水症状を引き起こすこともあるのです。

手足口病の流行の原因は、ウイルスがくしゃみや咳などを介して空気中に出てしまうことによる飛沫感染と、手が触れることで感染する接触感染の2通りが考えられています。

発症期間は数日~1週間程度ですが、回復後も1~2週間はウイルスを保菌している状態が続きます。
保菌している状態では、他の人に感染させてしまうことも考えられるのです。

概ね5歳までの子どもがよくかかりますが、大人も感染することがあり、その場合には重症化しやすい病となっています。

ヘルパンギーナ

手足口病と同様の発疹が見られますが、口の中や喉にのみ発疹が現れるのが特徴です。

ウイルスの型がいくつもあるため、1シーズンに何度もかかってしまう恐れもあります。

39度以上の高熱が出て、熱性けいれんを起こすこともあります。
脱水状態にも陥りやすいので、注意深く観察することが必要となります。

ピークは夏ごろとされていますが、暖かくなるにつれ、急激にかかりやすくなる病気です。

感染性胃腸炎

ノロウイルスロタウイルスなどを見聞きしたことがある方も多いのではないでしょうか。
これらはすべて、感染性胃腸炎となります。

いわゆる「お腹の風邪」というものです。
嘔吐・下痢・発熱などが主な症状ですが、病原体となるウイルスや細菌の種類によって現れる症状も変化します。
軽微なものから、重症化すると5~6日程度症状が出続けることもあります。

また、多くの感染性胃腸炎が薬による予防が難しい一方、ロタウイルスに関してはワクチンがあり、予防接種が可能です。
乳幼児期にきちんと受けておくことで、病気の発症を抑えることに役立ちます。

さらに言えば、食中毒も結果として感染性胃腸炎となってしまうことがあるのです。
肉や魚介類など、加熱が必要なものは、中心部まで十分に加熱してから食べるように心がけたいものです。

 

特に気を付けたいのは溶連菌感染症

春に子どもがかかりやすい病気は数あれど、一番に気を付けたいのは、溶連菌による感染症です。

名前を聞くだけでも何だか恐ろしく感じられてしまう病気ですが、毒素の強いものがかつては「しょうこう熱」と呼ばれていました。
この病、ヘレン・ケラーを失明させた病気として知られるほど、大変恐ろしいものなのです。

医学が進んだ現代では、抗菌薬も開発され、大きく心配する必要はなくなりました。

しかし、「溶連菌」にも様々な種類があることから、何度も繰り返しかかることもあります。

症状としては、イチゴ舌と呼ばれる、舌に白いブツブツが出来たり、身体と手足に小さくて赤い発疹が無数に広がることなどが挙げられます。
38度以上の熱が長期間続くこともあります。

適切な治療が遅れると、腎炎を併発してしまう恐れもあるため、早めの受診が肝要となります。

溶連菌での出席停止期間はある?

インフルエンザや水疱瘡などは、発症や解熱後から一定の期間は出席停止となることが決まっています。
溶連菌も、その症状からすれば出席停止の期間があっても何らおかしくないところでしょう。

しかし、現行の厚生労働省のガイドラインでは「服薬開始から24~48時間経過」すると出席可能となっているのです。
治癒証明も原則必要ありません。

とはいえ、治癒の進み具合は個人差があるものです。
無理をすることなく学校園に復帰できるように周囲のサポートが必要だと言えるでしょう。

 

病気にかからない・重症化させないためにできる対策は?

日ごろから、病原体が多く潜んで居そうな人ごみには行かないことや、むやみやたらに物に触れないことなども、立派な予防法の1つとして挙げられます。

また、万が一発症させてしまった場合には、必ず医療機関を受診し、専門医の指示を仰ぐようにしたいものです。

しかし、それ以前に毎日の生活習慣において、病気をしない・させない工夫としてできることはたくさんあります。
これらを徹底するだけでも、健康に過ごすことに大いに役立つはずですよ。

手洗い・うがいなど殺菌を徹底する

もはや耳慣れた言葉ではありますが、石鹸で手を洗うことや、うがい薬を用いてうがいすることは、あらゆる病気を予防することにおいて大前提となります。

やはり、物に触れない・呼吸をしないという状態で生活を行うことはできません。
その分、接触感染・飛沫感染の機会は多くなってしまうのです。

さらに言えば、石鹸を用いて手洗いした後のアルコール消毒や、マスクを正しく着用することも予防に繋がります。
手と口を守ることこそ、感染症を防ぐのに大いに役立つのです。

水分補給を適宜行う

発熱時において水分補給が欠かせないことは周知の事実ですが、普段からもこまめに水分補給しておくことで病気にかかりにくくなるのです。

乾燥した状態は、ウイルスにとって活動しやすい状態となってしまいます。
例えば、インフルエンザが流行するのも、1年のうちで温度・湿度ともに最も低くなる2月に大流行をみせます。
体内を乾燥させないことが大事なのです。

また、こまめな水分補給は、喉についたウイルスを洗い流す効果もあります。
現に、毎日多くの患者さんを診る医師は、診察の間必ず近くにお茶やお水を置き、水分補給を行っています。
喉に居座っていたウイルスが胃に流れ、胃酸によって死滅させることができるのです。

病気知らずのお医者さんが多いのも、このためだと言えるでしょう。

処方薬は最後まで飲み切る

予防を行っていたにも関わらず、思いがけず病気にかかってしまうということは、誰にでもあり得ることです。
その際には、速やかに専門医を受診し、指示に従うようにしましょう。

病院を受診し、薬を処方された際には、用法・用量を守って必ず飲み切るようにしたいものです。

特に抗生物質は、一定の期間飲み続けることによって、ウイルスに対しての効果を発揮します。
症状が軽くなったからといって、飲むのをやめてしまっては、完治していないも同然なのです。

薬をきちんと飲み切り、予防策を行うことで、重症化や再発を防ぐことができるのです。

-ニュース

© 2024 女美健