お灸は体のツボなどを刺激することで、様々な健康効果が期待できるものですが、道具の準備やお灸のやり方など、セルフで行う場合どうしても手間がかかってしまいます。
そこでおすすめなのが、簡単にできるペットボトル温灸です。
ペットボトル温灸とは
ペットボトル温灸は、ホット用の小さいペットボトルに70°~80°のお湯を入れて、ツボに当てるというものです。
お灸の代わりにペットボトルを使用することで、簡単で手軽にお灸の効果が得られます。
火を使わないので安全で、お灸の跡が残る心配もありません。子供からお年寄りまで、安心して行うことができる健康法です。
ペットボトル温灸で得られる効果
ペットボトル温灸で得られる効果は様々なものが挙げられます。
通常のお灸は痛みなどの疾患を取り除くことができますが、ペットボトル温灸でも肩こりや腰痛改善、月経痛といった体の痛みを改善することができます。
また、ねんざの腫れや打撲による青あざ改善にも効果が期待できます。怪我をしたときのセルフ治療におすすめの方法です。
ペットボトル温灸で得られるものは健康効果だけではありません。
ツボを温めて刺激することで、自律神経の働きを整えます。これにより、気分の落ち込みややる気の低下を改善することができ、精神面での安定化が期待できます。
ペットボトル温灸で知っておきたいツボ
ツボの中でも幅広い効果が得られるのが、合谷と呼ばれるツボです。その効果の幅広さから別名「万能ツボ」と呼ばれています。
場所は手の甲側、親指と人差し指の間、2つの指の骨が合流する場所にあります。
合谷は、眼病疾患、頭部の疾患、肌荒れ、首や肩の不調、精神的な乱れなど、幅広い症状の改善に効果が期待できます。
ペットボトルを当てやすい場所なので、ペットボトル温灸におすすめの場所です。
ペットボトル温灸は冷え性改善にも効果的ですが、ツボも同様の効果が得られる場所を刺激すると更に効果的です。代表的な冷え性改善のツボに、三陰交というものがあります。
三陰交は、内側のくるぶしから指4本分上に位置しており、骨と筋肉の境目でもあります。
この部分をペットボトル温灸で温めると、冷え性改善だけでなく、生理痛の改善、胃腸の働きの活性化といった効果も得られます。
ペットボトル温灸のやり方
ペットボトル温灸はいつが効果的?!
ペットボトル温灸は体に不調を感じたときに行いましょう。
食前やスポーツ後、入浴直後などは体が刺激に対して大きく反応してしまうので、これらのタイミングを避けて行いましょう。
また、ツボは刺激してすぐに効果が出るというものではありません。日常的に行い、体の調子を徐々に整えていきます。
習慣付けられるよう、自分の都合が良いタイミングで行うようにしましょう。
おすすめなのが、帰宅して入浴する前です。一日の疲れを解きほぐし、リラックスした状態にしてくれます。
ペットボトル温灸とカイロどっちが良い?
ツボを刺激して症状を改善するとなった場合、ペットボトル温灸の方がオススメです。
カイロは温度の調節ができませんが、ペットボトル温灸は使用するお湯の温度調節ができます。
ツボに対して程よい刺激の温度にすることができるので、程よい効果が期待できます。
また、ペットボトル温灸はお湯とホット用のペットボトルを用意するだけで、何度も繰り返し使えるため、ゴミも出ずにエコで経済的です。
ペットボトル温灸の注意点
ペットボトル温灸は高温のお湯を使用します。熱いと感じたらすぐに離しましょう。我慢して肌に当て続けると火傷してしまいます。
ツボは刺激することで体の内側から様々な症状を改善することができますが、一度に何ヵ所もツボを刺激すると血行が良くなりすぎてしまい、逆に調子が悪くなる場合があります。
ペットボトル温灸を行う際は、一日につき1ヵ所に留めておきましょう。