卵の殻の内側にある極薄の膜である卵殻膜は、鳥のヒナをエサなしでも生まれるように育成する力があるといいます。
そんな卵殻膜は、傷の再生力にも期待されている成分です。
美容面でも注目されるようになった卵殻膜ですが、まだまだ市販のコスメはほとんど出ていません。
そこでここでは、手作りの卵殻膜コスメについて紹介します。
卵殻膜パックの作り方
卵殻膜パックは、自分でも作ることができます。
良質なたんぱく質が豊富な卵殻膜は、ほとんどがアミノ酸で構成されています。
人の体を構成している成分にも近く、皮膚の再生力に優れているともいわれています。
力士が傷の手当に浸かっているともいう卵殻膜パックは、肌のうるおいやハリをもたらすコラーゲンをサポート。
美白効果にも期待できて、手軽におこなえるのがメリットです。
卵殻膜パックは、生卵を割って殻を少し乾かしてから卵殻膜をはがしておきます。
洗顔やクレンジングをした後の肌に、卵白側を貼ってください。
殻側は、外に向けることになります。
5~10分くらいすると卵殻膜が乾いてくるので、ゆっくりとはがしましょう。
卵殻膜を殻からはがすときには、卵白の乾き具合がポイントです。
乾きすぎてもはがれにくくなりますが、完全にぬるぬるした状態でも上手くはがれません。
卵殻膜化粧水の作り方
卵殻膜は、パック以外に化粧水にも使用することができます。
手作りできますので、トライしてみてください。
材料は、卵20~30個分の卵殻膜・40度以上のウォッカ約500ml・精製水約500mlです。
- 生卵を割って卵殻膜をはがしたら、乾燥させます。
- 乾いた卵殻膜をウォッカに漬け込み、ろ過したら精製水と混ぜてください。
- 卵殻膜は、ゆで卵にしてしまっては意味がありません。
- 生卵を割って中身を別の容器に移したら、卵の殻を少し乾かして卵殻膜をはがしましょう。
- 水を張ったボールに一晩つけておくと、はがしやすくなります。
- これなら、卵を使うごとに殻をとっておき、たまったところで卵殻膜化粧水を作ることも可能です。
- 卵殻膜が乾いた判断は、水気がなくなったらでわかります。
- ただ、卵殻膜が半透明から白い色に変化したときも準備ができたサインです。
手作り卵殻膜の使用期限は?
手作りの卵殻膜化粧水には、防腐剤が含まれていません。
アルコールの殺菌効果には期待できるものの、安全な長期保存が保証されているわけではありません。
完成したら、長くとも2ヶ月くらいの間には使い切ることをおすすめします。
2ヶ月経つより前に、化粧水に違和感を感じたら、使用するのはやめておきましょう。
浮遊物が見えたり、沈殿物が出てきたなどの場合、カビなどが発生している可能性もあります。
手作り卵殻膜の保管方法は?
手作りの卵殻膜化粧水を保存するときは、直射日光があたる場所や高温多湿の環境で保存するのは避けましょう。
日の当たらない冷暗所で保存するのがよいので、冷蔵庫に入れておくのが比較的安心です。
ただし、冷蔵庫に入れておいても確実に安全な状態で保存できるとは限りません。
手作り卵殻膜の注意点
手作りの卵殻膜化粧水は、卵殻膜をはがしてアルコールに漬け込むところまでは失敗が少ないものの、ろ過する時点で上手くいかなくなったり保存に失敗するケースが多いようです。
防腐剤が入っていないだけに、制作過程で雑菌が入ってしまったり、保存しているうちにカビなどが発生してしまうこともあるため、少しでも異変を感じたら使用を控えるようにしましょう。
また、卵アレルギーの方は、卵殻膜パックも卵殻膜化粧水も使わないほうが賢明です。
食用にしなくても、肌から成分が吸収されることがあるため、アレルギー症状が出てしまうかもしれません。
アルコールによるかゆみやかぶれ、赤みなどが出た場合もすぐに使用を中止して皮膚科を受診することをおすすめします。