日本の冬季オリンピック史上、過去最多となるメダル獲得数を記録し、多くの感動を巻き起こした平昌オリンピックが閉幕。
2年後と迫った2020年の東京オリンピックが、いよいよ現実のものとして近づいてきました!
新競技やメダルの数など選手の活躍に注目が集まる中、実は、戦いの火ぶたは既に切って落とされていた模様です。
そうです。東京オリンピックの公式マスコットです!
公式グッズとして採用されることはもちろん、対外的なPRなど様々な場面で使用されるとあって、まさに、東京オリンピックの顔!
重大な役割を果たすことは確実です。
公式マスコットは、既にいくつか候補が出され、厳正なる審査の上決定したのだとか…。
どのようにして決定したのでしょうか?
東京オリンピックまでのカウントダウンを一緒に楽しめるパートナーとも言える存在のことを、もっと知ってみませんか♪
2020年の東京オリンピックの公式マスコットは「ア」案に決定!
東京オリンピックの公式マスコットとして、今回採用が決定したのは、この2体。
最終候補となった3案の中の、候補「ア」となっていたものでした。
オリンピックマスコットとして採用されたのは、濃紺が目を引くキャラクター。
東京オリンピックのエンブレムを思わせるような市松模様が全身にあしらわれた、近未来的な出で立ちです。
一方のパラリンピックマスコットとして採用されたのは、桜の花びらのような模様が印象的なキャラクターです。
日本人にとって象徴的な花である桜をモチーフに、ボディにはオリンピックマスコット同様の市松模様があしらわれています。
マスコットのコンセプトもそれぞれに、「温故知新」や「超能力」など、しっかりとキャラ立ちした存在が多くの人の心を掴んだようです。
ただ、名前はまだ付けられていないようで、2018年夏ごろに決定するとしているようです。
これらの決め方にも、注目が集まりそうですね…!
候補となった他のマスコットはどんなの?
では、最終候補3案の中の、他の2案はどのようなキャラクターだったのでしょうか?
最終決定した「ア」案が、既存の動物とも人間ともつかない全く新しいタイプのキャラクターであったのに対し、他の2案には、モチーフとなった動物があったようです。
まず「イ」案は、福を呼ぶ招き猫や神社のキツネや神社の守り神である狛犬がベースとなっています。
…あれ?どこかのアニメで聞いたような話ですね?(^^;
しかし、この見た目が、「手塚治虫作品に登場しそうなキャラクターだ」と言われて話題になっていた模様です。
残る「ウ」案は、見るからにキツネとタヌキです。
化かし合いでも始まるのか?などと思ってしまいますが、日本古来の伝統を強く意識した作品となっているようです。
ただ、この見た目とコンセプトから、「妖怪ウォッチ案だ」との異名もとっていたようですよ。
やはり、どこか日本らしさを前面に押し出した2案よりは、一見無国籍な存在である「ア」案が広く受け入れられたということなのでしょうか。
しかし、いずれも甲乙つけがたくハイレベルな戦いとなったのは言うまでもありません。
キャラクターの採用はどうやって決めた?
応募総数2042件の中から、最終候補にまで選出されたのはたったの3件。
激戦を勝ち抜いたうえで更に最後の1つを決めるというのは、至難の業。
大会組織委員会だけでは決めかねることとなったようです。
そこで、力を貸すこととなったのが現役の小学生たちです。
小学生による投票で最終決定をするということに至った背景としては、やはり公平性を喫し、世間一般の声を反映させたいとの思いがあったからなのでしょうか。
投票は、公立私立を問わず、小学校や特別支援学校、更にはフリースクールや海外の日本人学校など、合計16769校が参加する一大イベントとなりました。
これだけ多くの学校の子どもたちが選んだとあっては、納得の結果であると言えるでしょう。
しかし、ここで気を付けなくてはならないのが、その選出方法です。
1人1票が与えられるものを思い浮かべそうなところですが、そういった直接選挙ではないのです。
実は、東京2020教育プログラムという指導案に基づき、その授業内で投票が行われました。
参加校は、各クラスでディスカッションや個人投票を行い、その中で一番得票数が多かったものを代表として選出し、1票としているのです。
つまり、1クラス1票ということになりますね。
確かに、多数決によって決定されていますが、いわば多数派の中でもより多数派だけが寄せ集まって選出されているような感覚です。
これ、個人投票だったのならまた結果も変わったりしたのかな…などと色んな思いを巡らせてしまいますね(^^;
「ア」案をデザインした谷口亮さんってどんな人?
出典:Amazon
東京オリンピックの公式マスコットの産みの親となったのは、谷口亮さんです。
福岡県在住で、キャラクターデザイナーやイラストレーターとして活躍しています。
小学生向けの教材に登場するキャラクターや、アーティストのCDジャケットのデザインなど、その活動実績は多岐にわたっています。
しかし、アーティストとしての活動は、決して順風満帆ではなかった様子です。
高校卒業後には、アメリカカリフォルニア州にあるカブリオカレッジで芸術を専攻されます。
帰国後はフリーのアーティストとしてオリジナルのキャラクターの制作を開始しますが、なかなか波に乗れず、不遇の時代を過ごされたのだそう。
制作したオリジナルグッズを路上販売しながら、人脈と活動の幅を徐々に広げて来られたのだとか。
「努力の人」なのですね。
また、今回の東京オリンピックの公式マスコットに正式採用されたことで得られる賞金は100万円。
世界レベルの大々的な大会なのに、かなり少ない…と思ってしまった方も多いのではないでしょうか。
しかし、世界レベルの大会だからこそ、その知名度は絶大なものとなります。
「東京オリンピック」の公式マスコットを作った人であるとの事実は、必ずや後世にも伝えられること。
いわば大きな副賞を得たと言っても過言ではないのです。
谷口亮さんの今後の活躍がとても楽しみですね♪
幻の「マ」案とは?
今回は最終候補3案の中から「ア」案が選出され、見事に東京オリンピックの公式マスコットが正式に決定しました。
ただ、実は、その裏で密かに候補として挙げられ話題となっていたのが「マ」案です。
一見すると、カタカナの「ア」を書き間違えただけでは?と思ってしまいますが、間違いなく「マ」案です。
その全貌とは、タレントのマツコ・デラックスさんを東京オリンピック公式マスコットにしよう!というもの。
1月31日付の朝日新聞と毎日新聞、翌2月1日の読売新聞に掲載された広告に映り込んでいたことから、大きな話題となったようです。
広告の内容は、マスコットキャラクターの投票を促す一面広告。
「物事は、いろんな角度から見ましょうね」との一文と、最終候補となった3案の可愛らしいキャラクターが並ぶ中、マツコ・デラックスさんが右端の列を独占していたのです。
これでは、マツコ・デラックスさんが東京オリンピックの公式マスコット候補になっていると思われても何ら不思議はありません。
実は、今回、マスコットキャラクターが正式決定したことを受けて、東京都知事の小池百合子氏は、
かわいくてかっこいいのが決まりましたね!
と、しながらも、
「マ」案もよかったなぁと思っているんですけれども…
といった感想を述べています。
開催地のトップがこう言っているのですから、「マ」案になっても面白かったかも知れませんね( *´艸`)
ただ、先の新聞広告において「マ」案には投票できません。との記載がしっかりあります。
まさに、今回のマスコット選出において、謎にして幻の最終候補だったのですね。