保湿成分には様々な種類のものがありますが、昔から使われている馴染み深いものがワセリンです。
今回は、そんな馴染み深いワセリンの特徴や使い方、使用上の注意事項について掘り下げて調べてみました。
ワセリンとは
ワセリンは原油を基にして作られるものです。原油を高純度の状態で脱色し、精製したものです。
一般的にワセリンと呼ばれるものは白色ワセリンを指しており、市販されて使用されるのも白色ワセリンです。
スキンケアというと肌の奥まで浸透するというイメージがありますが、ワセリンは肌の表面に留まり浸透しないという特性を持っています。
この特性は、外部のほこりや空気から肌を守る働きとなり、高い乾燥予防効果が期待できます。
ワセリンには2種類！何が違う？
一般的に販売して使用されているのが白色ワセリンです。
複数の医薬品会社から販売されているもので、ワセリンというとこちらをイメージする方も多いでしょう。
しかし、ワセリンは白色ワセリンだけでなく、黄色っぽい色をした黄色ワセリンというものがあります。
黄色ワセリンは白色ワセリンと比べ精製度が低く、医薬品や医薬部外品に指定されている白色ワセリンとは異なり、雑貨品に区分されます。
雑貨品なので安価で手に入りやすいというメリットがありますが、白色ワセリンより肌への効果は低くなっています。
一方で白色ワセリンは、黄色ワセリンを更に精製し、不純物を取り除いたものを指します。
白色ワセリンは医薬品や化粧用油に区分され、販売されています。
薬局や病院などの医療機関でも使用されているほどの効果の高さがあります。
ワセリンの効果で敏感肌も保湿◎
ワセリンは一般的な保湿成分とは異なり、肌に浸透せず表面に留まるという特性を持っています。
このため、スキンケアの仕上がりに塗ることで有効成分をしっかりと閉じ込め、肌から水分が蒸発するのを防いでくれます。
この働きは肌に高い保湿効果を与え、特に乾燥が気になる季節は肌をしっかりと保護してくれます。
原油を精製したもの、というと肌に負担がかかるイメージがありますが、原油は元々自然界に存在するもので、分類的には自然由来の製品と言えます。
このため、敏感肌など肌への刺激が気になる方でも気軽に使用することができます。
高純度で精製された白色ワセリンには不純物が入っていないので、他のスキンケアより刺激が少なく済みます。
ワセリンにもある使用上の注意
ワセリンは油を原材料としたものです。
このため、皮脂が多い部分に塗ると肌表面の油分が増してしまい、皮脂が余計に目立ってしまいます。
皮脂の分泌量が気になる部分は使用しない、または使用量を控えるようにしましょう。
ニキビなどの炎症を起こしている部分に大量に塗ると、ワセリンの保護力が逆効果となる場合があります。
塗る場合は量に気を付けるようにしましょう。違和感が出たら使用をすぐにやめましょう。
知っ得！ワセリンの乾燥以外の使い方
ワセリンは乾燥対策以外にも使用することができます。
肌の奥へ浸透せず表面に留まるという特性は、靴擦れ防止やマメ防止に使用できます。
足は靴との摩擦が多い部分で、トラブルが起こりやすい場所です。
事前にワセリンを塗っておくことでこれらのトラブルを未然に防ぐことができます。
また、潤滑油としての役割も担ってくれるので、履きなれない靴やヒールの高い靴の疲労防止にも使えます。
鼻の穴の中や入口に塗ると、ワセリンの油分が自然のフィルターになり、花粉症対策をすることができます。
外出前に塗ってマスクをしておくことで、鼻から入る花粉をかなりの割合でブロックすることができます。
花粉量が多い時期はワセリンを使って、効果的な花粉症対策をしましょう。