万年筆とは?ボールペンやペンとの違い
ペンの先端にあるペン軸の内部でインクを保持することによって、ペン先にインクが落ちてくる仕組みの筆記用具が万年筆です。
いつからか、ボールペンやサインペンに立場を奪われてしまいましたが、万年筆には独特の特徴があるのです。
ボールペンの場合、ペン先内部にあるボールを回転させることで、軸におさまったインクをにじみ出す仕組み。
サインペンは、ペン先に備わったアクリル繊維にペン軸からインクを送る仕組みです。
書き味が全く異なる3つのペンですが、最近注目されているのが万年筆。
インクを補充するという手間がかかりながらも、よどみない書き味の心地よさにハマる人が増えています。
万年筆の持ち方って知ってる?
万年筆の持ち方は、持つ人の手の大きさや万年筆のペン軸の太さにもよります。
基本的には、親指と人差し指、中指を使って持つ人が多いでしょう。
一般的な筆記用具と一緒ですから、難しく考える必要はありません。
ただし、万年筆の場合は、ペン先にどのくらい力を加えるかによって、インクの出方が違ってきます。
筆圧によっても持ち方を調節したり、ペン軸が太いときには指全体で支えるなどするとよいでしょう。
慣れない万年筆@上手に使う使い方
万年筆は、使い慣れないうちは、違和感を感じるかもしれません。
ただ、使い慣れてくると、他の筆記用具には戻れないほどの抜群の書き心地を得られます。
上手に使うためには、自分の筆圧に合った万年筆を選んだり、手の大きさに合わせてみるのも一つの方法です。
実は、アルファベットを書くときと、日本語を書くときとでは、万年筆の書き方に違いがあります。
アルファベットは万年筆を寝かせて書くのがよく、日本語を書くときには50度くらいの角度で書くのが使いやすいのです。
いずれにしても、紙に対して垂直に書こうとしても、インクが上手く出てきません。
万年質のインク補充やお手入れの方法
万年筆のインク補充は、カートリッジを交換すればいいだけのカートリッジ式が便利です。
インクを使い切ったら、ペン軸にカートリッジを交換すればOKです。
お手入れは、洗浄も可能です。
インクカートリッジを外してから、ペン先を水かぬるま湯に浸して数日置き、インクが完全に流れ出るようにします。
洗浄ではお湯を使わないようにし、水で洗うようにします。
万年筆のトラブルは、内部でインクが固まってしまうことによって起こりがちです。
長期間使わないときには、洗浄してインクカートリッジを外すなどしておきましょう。
万年筆の価格はピンきりの中でもおすすめはコレ
万年筆は、観賞用の芸術品まであるほど高価なものから、安価に購入できるものまで種類が豊富です。
ここでは、おすすめの万年筆を2選、紹介します。
1つめは、アウロラの万年筆です。
アウロラは、イタリアの万年筆メーカーです。どっしりしたペン軸が特徴で、1919年に誕生しました。もともと万年筆が好きな人だけでなく、女性や初心者にも扱いやすいようなシリーズも出ており、おしゃれなデザインの万年筆が好評です。アウロロイドと呼ばれるオリジナルの樹脂を使ったシリーズも、アウロラの定番品です。
2つめは、パイロットの万年筆です。
日本の筆記具メーカーであるパイロットでの万年筆の歴史は、古いものです。日本人の手のサイズに合うような、やや細身のタイプがあるのもパイロットらしさ。日本ならではの蒔絵を活かした万年筆は、外国人のお土産にも人気があり、日本の伝統文化に目を向けるきっかけにもなっています。まるでサインペンのようなデザインのカクノやコクーン、プレラなどは、気軽に扱える代表格です。価格も幅広く、初心者からマニアまでをうならせるラインナップが揃っています。