2018年1月19日、音楽業界の大物の引退に日本中が衝撃を受けました。
引退を表明したのは音楽プロデューサーの小室哲哉さんで、引退会見は110分にも及ぶものになりました。
小室哲哉さんのプロフィール
小室哲哉さんは1958年11月27日、東京都に産まれました。
音楽プロデューサーとして知られている小室哲哉さんですが、自身もミュージシャンとして幅広い活動をしており、日本の音楽界にとって大きな存在となっていました。
その才能は3歳から培われており、東京芸術大学の教授のもとでヴァイオリンのレッスンを通じ、音感のベースを学ぶという英才教育がなされていました。
小室哲哉さんと言えば鍵盤楽器というイメージがありますが、これは小学校5年生の時に、母親がエレクトーンを購入したことがきっかけです。母親より先に鍵盤のコードを覚え、その後もギターの習得や作曲のテストなどでどんどんと才能を発揮させます。
プロ活動は早稲田大学在学時から始めていましたが、その後は音楽活動に没頭することとなり除籍となってしまいます。
しかし、大学を除籍となっても小室哲哉さんの才能はなお留まることを知らず、自身の音楽ユニットであるTM NETWORKの活動、様々なアーティストへの楽曲提供などを行い、1990年代は「小室ブーム」と言われるほど音楽界に大きな影響を与えます。
引退のきっかけとなった不倫報道
2010年に復帰後、TM NETWORKの30周年、楽曲提供などを継続して行っていましたが、その活動は突如として終わりを告げます。
そのきっかけとなったのが、週刊文春の不倫疑惑でした。
同誌は一般女性の看護師と小室哲哉さんの不倫疑惑を報道し、2018年1月19日、記者会見を開きます。
週刊文春の報道は前日の18日でしたが、小室哲哉さんは翌日に会見を開くという即座の対応を見せ、110分に及ぶ引退表明を行いました。
本人が語る「引退のきっかけ」
週刊文春の不倫疑惑がきっかけとなりましたが、小室哲哉さんは不倫疑惑について「男女関係はありません」ときっぱり否定します。
今回引退を決めたのは、奥さんであるKEIKOさんの存在が大きいと語りました。
KEIKOさんは小室哲哉さんもメンバーとして所属していたglobeのボーカルで、2002年に結婚しました。しかし、2011年10月にKEIKOさんがくも膜下出血で倒れ、脳に障害が残ってしまいます。
KEIKOさんは倒れてからは音楽活動を停止し、表立ってのメディアの露出はありませんでした。2015年には肉声のメッセージ、2017年には小室哲哉さんのインスタグラムで療養中に録音したKEIKOさんの歌声が公開され、脳の障害も問題は無いと思われていました。
しかし、小室哲哉さんが会見の中で語った現在の状況は「夫婦のコミュニケーションというのが日に日にできなくなっていた」というものでした。
日を追うごとにKEIKOさんとの会話が難しくなり、小室哲哉さんから見て脳が退化しているという印象を受ける内容の実情が語られました。
小室哲哉さんはそんなKEIKOさんの介護をしていましたが、3年前から疲れを感じるようになり、自身の体調も悪化していたと語ります。
曰く、原因不明のC型肝炎の発症、突発性難聴を発症し、難聴に関しては現在も左耳が聞こえない状態とのことです。
その他にも、摂食障害や睡眠障害など、介護によるストレスが溜まっており、仕事との両立に限界を感じていたとのことです。
そこに今回の週刊文春の不倫報道があり、引退を決意。110分に及ぶ記者会見を開きました。
音楽業界に与えた影響の大きさ
女性看護師との不倫の真偽は定かではありませんが、小室哲哉さんの引退は日本中を驚かせました。
小室哲哉さんが音楽業界に与えた影響は大きく、20曲以上のミリオンヒット曲の作成、時代が経った現在でも多くの方が知っている曲を生み出し、1990年代後半は「小室ブーム」と呼ばれるほど、音楽界は小室哲哉さん一色に染まります。
ブームが落ち着いた後も、音楽活動や楽曲提供は続けており、音楽業界の中心人物的な存在でした。
今回の引退は残念だという意見も多く聞かれますが、小室哲哉さんの業績は色あせることなく、今後も語り継がれることでしょう。