サプリメントなどに含まれていたりする「リノール酸」。
世の中にはいろいろな名前の物質が存在するので覚えきれませんよね。
ですが、「リノール酸」は、肌のトラブルのお悩みを抱えている方には是非覚えていただきたい物質です。
これからそんな「リノール酸」が何に入っていてどんな効果があるのか教えちゃいます!
リノール酸Sって?リノール酸とは
必須脂肪酸として知られるリノール酸は、体内で合成できないため、食物から摂取しなければなりません。
体内で作れないからといって、必要ないというわけではなく、脂肪酸として必須ではあるのです。
リノール酸が含まれている食品としては、グレープシードオイル、オリーブオイル、ベニバナ油、コーン油、綿実油、大豆油などの植物油や味噌などがあり、油に気を付けていれば、難なく摂取できるのが安心。
とはいっても、摂り過ぎには要注意なので、摂取量には十分に気を付けなければなりません。
リノール酸には、保湿や抗炎症作用などがあり、美肌にも必要な要素。
ただし、不飽和脂肪酸という性質上、酸化しやすく、使用するときには注意が必要です。
そんな中、誕生したのが、リノール酸Sです。
ベニバナ油から精製された成分で、厚生労働省から有効美白成分として承認されています。
リノール酸の肌効果@ターンオーバーの活性
リノール酸には、もともと、メラニン色素を合成するチロシナーゼを分解する働きがあることが知られていました。
そのため、美白成分として研究されていたのです。
皮膚への浸透性が、非常に高いのも、リノール酸の特徴の一つ。
チロシナーゼを減らし、メラニン色素の生成を抑制することから、色素が沈着するのを防いでくれます。
本来、メラニン色素が生成されても、ターンオーバーが活発に働いていれば、シミなどはできにくいのです。
ところが、何らかの問題で新陳代謝が乱れていると、メラニン色素が沈着してしまいます。
リノール酸には、ターンオーバーを活性化する働きもあることから、シミを作りにくくしてくれます。
リノール酸の美白効果や保湿効果
メラニン色素の沈着自体を防ぎ、美白に効果的なリノール酸には、もう1つ、嬉しい効果があります。
それは、保湿作用です。
肌の大敵となる乾燥は、あらゆる肌トラブルのもとになってしまいます。
肌への親和性や浸透性が高いリノール酸は、角質層を守って水分が蒸発するのを防いでくれます。
また、皮膚を柔軟にする効果もあり、ぷるぷるの肌を保つために働いてくれます。
細胞間脂質の主成分であるセラミドの構成成分でもあるリノール酸は、バリア機能を保つためにも、役立つ成分です。
リノール酸Sの使い方
リノール酸Sは、スキンケア用品として配合されるケースが多くなっています。
リノール酸が配合されたスキンケア用品は、厚生労働省から美白効果が認可されているため、シミ取り化粧品などと広告されていることもあります。
資生堂やサンスターといった、大手メーカーでもリノール酸Sを配合した化粧品を発売していますから、使ってみたいと期待している方も多いでしょう。
肝心なのは、どのくらいの配合成分量があるのか、他にどのような成分配合がされているのか、刺激性のある添加物が使用されていないかなどをチェックしておくこと。
リノール酸Sに限らず、どんな化粧品でも、1人1人の肌との相性は異なるため、他のユーザーから高評価を得ていても、自分の肌で試してみることが大切です。
最初から顔に塗ってしまうのが心配という方は、パッチテストをしてから使用しましょう。
リノール酸Sの副作用や注意点
リノール酸Sは、肌に有効な成分ですが、欠点もあります。
注意して使用しないと、デメリットのほうが前面に出てしまい、かえって肌トラブルを招きかねません。
特徴として覚えておきたいのが、酸化しやすい点。
不飽和脂肪酸は、炭素が水素で満たされていません。
そのため、不飽和な部分から酸化が進んで、刺激が強い物質へと変質してしまうのです。
これにより、肌に刺激が伝わり、ニキビなどに発展してしまう恐れがあります。
敏感肌の方などは、注意する必要があります。