みかんやグレープフルーツなどのかんきつ類には、皮部分にオーラプテンという香りの成分が含まれています。
発がん抑制物質であることから研究が進み、今注目されている成分です。
果肉にはほとんど含まれないとはいえ、高含有するかんきつ類もあり、認知機能の改善にも期待できると話題になっています。
ここでは、オーラプテンの特徴や効果、含まれている食品、摂取方法、摂取量や効果の継続時間などについて紹介しましょう。
オーラプテンとは
オーラプテンは、かんきつ類の果皮部分に含まれる成分です。
かんきつ類特有の香りはオーラプテンによるもので、発がん抑制効果があることもわかっています。
ただし、果肉にはほとんど含まれない成分であることから、摂取が難しいのではないかともいわれ、オーラプテンを多く含む品種のかんきつ類の開発なども進んでいます。
かんきつ類といえば、収穫量日本一で有名な愛媛県。
特に河内晩柑と呼ばれる品種にオーラプテンが多く含まれていることがわかり、県と愛媛大学や松山大学と研究を進めています。
その結果わかったのが、認知機能が低下する原因となる脳内の炎症をオーラプテンが抑制してくれるということ。
早速、愛媛県内の飲料メーカーとの協同で、ジュース製品が開発されています。
オーラプテンの効果で認知機能改善?!
オーラプテンはもともと発がん抑制作用があることで注目されていたのですが、その効果は発がん抑制にとどまらなかったようです。
愛媛県では、河内晩柑の果汁飲料を認知機能改善効果のある点で特許出願中とのこと。
愛媛大学や松山大学との実験結果でも、高齢者を対象に認知機能の維持や改善に効果が認められたということで、長期保存しても効果が変わらない点も評価されています。
オーラプテンが含まれている物
オーラプテンは、かんきつ類の果皮に多く含まれているという成分です。
みかん、グレープフルーツ、はっさく、ゆずなど、多くの種類のかんきつ類に含まれていますが、果肉にはほとんど含まれていないのも特徴です。
今話題となっているのは、特に愛媛県産の河内晩柑という品種にオーラプテンが多く含まれてわかったため。
オーラプテンが多く含まれているのは果皮部分ですが、愛媛県では河内晩柑の果皮をペーストにして果汁とミックスした飲料を開発しています。
かんきつ類の果皮だけを食べるのは難しいところですが、ジュースになっているなら飲みやすいですね。
オーラプテンの摂取の仕方
オーラプテンは、愛媛県が開発した河内晩柑の果皮入りジュースでも簡単に摂取できますが、もともとかんきつ類全般の果皮に多く含まれている点にも注目です。
かんきつ類の果皮といえば、マーマレードが加工食品として有名です。
オレンジピールに代表される、ドライフルーツとして加工してもおいしいですよね。
甘く煮詰めたかんきつ類のピールをチョコがけにしたスイーツも、大人気です。
こうした加工品を手作りしてみるのも、オーラプテンを摂取する方法としておすすめです。
かんきつ類の皮の部分にはワックスがかけられていることも多いので、よく洗ってから使用するようにしましょう。
オーラプテンを含有した、サプリメントも出ています。
オーラプテンの効果を得るには?量や継続期間
オーラプテンは、多く含んでいるかんきつ類でも1kgに60~80g程度といった含有量です。
しかも皮の部分に多く含まれ、果肉部分にはほとんど含まれていないことから、一度にたくさんの量を摂取するのは難しそうです。
とはいえ、毎日継続的に摂取し続ければ、その効果に期待できるともいわれています。
同じくかんきつ類に多く含まれているビタミンCなども、継続して摂取することが健康の秘訣です。
オーラプテンも継続して効果を得るには、毎日少しずつでも摂取するのがよさそうです。