他人の貯金額は、知らない人が多いものです。
貯金の額を打ち明けあうなどはしたないという風潮がありますし、実際ためこんでいる人も貯金ゼロの人も他人に正直な話をしにくいでしょう。
ただ、誰しも他人の貯金額が気になっているのは事実のようです。
ここでは、年代別の平均年収や貯金額の中央値について、貯金額の多い職業について紹介します。
同年代の平均貯蓄額とは?
自分と同じ年代の人が、どのくらいの貯蓄をしているかは気になりませんか?
自分以外の人も大した貯蓄をしていないだろうと高をくくっていると、案外ためこんでいたりして愕然とするときがあります。
他人の貯蓄額を知る前に、まずは世代別の平均年収について見ていきましょう。
国税庁の調査による、平成26年度の結果を参考にしています。
男性
年齢 | 平均貯蓄額(前半) | 平均貯蓄額(後半) |
20代 | 265万円 | 629万円 |
30代 | 446万円 | 629万円 |
40代 | 564万円 | 629万円 |
50代 | 656万円 | 632万円 |
女性
年齢 | 平均貯蓄額(前半) | 平均貯蓄額(後半) |
20代 | 231万円 | 297万円 |
30代 | 391万円 | 301万円 |
40代 | 290万円 | 290万円 |
50代 | 291万円 | 270万円 |
世代別の平均年収を見てみると、男性の場合は50代前半までは上昇傾向にあるものの女性は働き盛りの年代になっても横ばいです。
しかも、年収が300万円を超える年代が一度もないというのも顕著です。
貯蓄を増やすにはコツコツが肝心
最近は女性の社会での活躍が目立ってきていますが、やはりまだごく一握りの女性の活躍がクローズアップされているに過ぎず、結婚や出産を経て働くとしてもパートなどのフルタイム以外の仕事で家計をサポートする程度の年収を得ている人が多いようにうかがえます。
年収が低めの女性が年収の高いパートナーと生活を共にしているとも限らず、少ない収入の中から節約して貯蓄できる額がごくごくわずかという人も少なくないでしょう。
それでも、あきらめずに少しずつでも貯蓄していくことが、将来や万が一のときに役立つはずです。
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年代別の貯蓄額の中央値とは?
総務省では、毎年5月に家計調査の結果として平均貯蓄額を発表しています。
ここでもやはり、年代別の貯蓄額の差が出ています。
世帯別にみても貯蓄額は異なってくるため、ここでは世代別および世帯別の平均貯蓄額の中央値について紹介します。
参考にしているのは、2017年に総務省から発表された2016年の調査結果です。
中央値とは、平均値の真ん中にくる数値のことです。
年齢 | 貯蓄額平均値 | 中央値(単身) | 中央値(2人以上世帯) |
20代 | 184万円 | 50万円 | 100円 |
30代 | 395万円 | 200万円 | 167万円 |
40代 | 1,128万円 | 500万円 | 200万円 |
50代 | 1,509万円 | 1,000万円 | 500万円 |
年代別および世帯別に平均貯蓄額の中央値を見てみると、2人以上の世帯よりも単身世帯のほうが貯蓄額が多いことがわかります。
平均貯蓄額には大きな開きがあり、あくまでも目安としての中央値に過ぎないとしても、単身で自由にのびのびとお金を使っていそうな世帯のほうが貯蓄額が多い傾向があるというのは気になります。
単身世帯のほうが、自由にお金を使える一方で家族のためにお金を使ったり住宅を所有したりといったことが少ない可能性があります。
もちろん、人によっては単身でも住宅を購入したり、親の介護にお金を使っているなどの事情もあるでしょうが、全体的に見てみると2人以上の世帯よりは貯蓄をしやすい環境にあるようです。
貯蓄の多い堅実な職業とは!
では、職業別に貯蓄額の多い少ないという特徴はあるのでしょうか。
格差が叫ばれる昨今、やはり職業別に年収の大きな開きがあり、貯蓄額にも違いが出ています。
年収が多い職業についている人には貯蓄額が多い傾向がありますが、必ずしもそうともいえない場合もあります。
投資、金融系
平均して貯蓄額が高めの傾向にあるのは、投資や金融関連などのお金にまつわる職業についている人です。
お金の大切さや運用方法について、くわしいということが上手な貯蓄につながるのでしょう。
企画系
続いて貯蓄額が多いのが、経営企画や事業企画といった企業の根幹をなす職業についている人です。
こちらは、財形貯蓄をしているなどの堅実派が多いようです。
法務や人事、総務といった職業についている人に貯蓄額が多いのも、同じ理由でしょう。
クリエイター系
参考までに貯蓄額が少なめの職業分野について紹介しておくと、顕著なのがクリエイター系です。
IT分野などで高い年収を得ている人もいますが、ごくごく一握りの存在のようです。
個性を発揮しながら好きな仕事ができるぶん、年収面では十分に恵まれないことも多く、貯蓄にまわる余裕もあまりないようです。
クリエイターの場合は、企業に就職していても並行して個人的に活動していることもあり、制作活動や個展費用などにお金がかかって貯蓄にまわせないといったこともあるかもしれません。