ビーツとは?奇跡の野菜と呼ばれるルーツ
ロシアの伝統料理であるボルシチスープに欠かせない野菜、ビーツ。
真っ赤な色をしたカブなのですが、日本でも最近、少し購入しやすくなってきました。
ロシアで非常に重宝されている理由は、伝統料理に欠かせないからだけではありません。
非常に栄養価が高いため、氷に閉ざされる期間が長く、野菜を得る機会が少ないロシア人の健康を守るために欠かせない野菜なのです。
どのような栄養が含まれているのかといえば、ビタミンAやビタミンCをはじめ、ビタミンB群であるナイアシンやビオチンなど、ビタミン類はまんべんなく含まれています。
リン、ナトリウム、マグネシウム、カルシウム、鉄、カリウムはミネラル類で、これほど多種類が含まれている野菜は、なかなかありません。
ビーツには、食物繊維も豊富に含まれているので、便秘しがちという方にも便利です。
ビーツの効果や効能
ビーツの栄養効果は、非常に幅広く期待できるのが特徴です。
例えば、ナトリウムは神経機能を正常に保つために欠かせません。
不足すると細胞機能に影響を与えてしまうため、ビーツで適度なナトリウムを補給しておくとよいでしょう。
マグネシウムは、カルシウムとともに、歯や骨を形成したり、イライラを解消するのにも役立ちます。
ビタミンB3とも呼ばれるナイアシンは、アルコール分解に役立ちます。
パントテン酸は、血液中の善玉コレステロールの合成を促し、悪玉コレステロールを減らしてくれます。
ポリフェノールの一種であるベタシアニンは、活性酸素を取り除くのに有用。
アミノ酸の一種であるベタインは、肝機能を正常に保ってくれる作用を持っています。
他にも、免疫力を高めたり、腸内の環境を整えて便秘を解消したり、貧血予防にも役立つビーツ。
上手に食生活に取り入れて、無理なく美容と健康をかなえたいですね。
ビーツの野菜の分類や調理の仕方
実は、ビーツにも様々な種類があり、それぞれに味や栄養成分に特徴があります。
共通ポイントとしてあげられるのは、硬い野菜だということ。
調理するときにも、包丁の取り扱いに気を付けたいところです。
どのような種族の野菜に分類されるのかといえば、ほうれん草とアカザ科で、サトウダイコンの仲間です。
北海道などでも栽培されていますので、日本国内でも身近に手に入れることができるようになりました。
調理の仕方は、まずビーツを柔らかく煮込むところから始まります。
水と塩、そして色を鮮やかにするための酢を加えて、20~30分煮込みます。
こうして柔らかくしておいてから、スープにしたり、サラダのトッピングにしたりするのです。
ビーツってどんな味?いつが時期?
ビーツには栄養成分も豊富に含まれているのですが、ショ糖も多いため、独特の甘みがあるのが特徴です。
苦みなどはなく、誰にでも食べやすいといってよいでしょう。
特に、ボルシチには、なくてはならない野菜です。
色付けのためにも、味を引き立てるためにも、栄養をとるためにも、ボルシチにはビーツは欠かせないのです。
飲む血液と呼ばれているほど栄養価が高いうえに、濃厚な味でクセになります。
収穫時期は秋ですから、秋から冬にかけてが食べ頃です。
単ビーツを使ったレシピ
ビーツは、ボルシチ以外にもおいしいレシピとして親しまれています。
柔らかく茹でてからサラダのトッピングにしたり、ピクルスにするのもおすすめです。
ピクルスを一度味わうと、後を引いて、作ったぶんを全部食べてしまうかもしれません。
蒸し焼きにしても、ホクホク感とサッパリした味わいの両方を楽しめて、おいしいカブとして食卓に乗せられますよ。
お肉の添えものにしても、いいですね。
豚肉や牛肉などを柔らかく煮て、煮込んだビーツを添えれば、他の野菜がなくても栄養満点です。