年齢性別問わず、お弁当を持って外出する人が増えてきました。
陽気がよくなってくると、食べ物の保存状態が気になってきます。
特にお弁当は、容器に密閉された状態で、食べ物が腐りやすくなっています。
実際、温かい季節にお弁当を食べたことで食中毒を起こしてしまうケースもあるようです。
ここでは、雑菌が繁殖しやすく、蒸れやすい夏場のお弁当を腐らせないようにする方法についてお話しましょう。
お弁当の腐りにくいおかずは?
腐らないお弁当を用意するには、腐りにくいおかずを選んで入れるのが第一歩です。
ポイントは、加熱してあるもの、水分が少ないものなど。
水分がでやすいマヨネーズを使ったおかずは、意外にも避けておいたほうがよいおかずです。
以下のおかずも、腐りにくいものとして参考にしてみてください。
きんぴらごぼう
和食の定番であるきんぴらごぼうは、腐りにくいおかずとしても定番です。
炒めてあることと、しっかり味付けをしてあるのがポイント。
ごぼうとニンジンのオーソドックスな組み合わせの他、水分の少ない食材を使ってアレンジバージョンのきんぴらを作ってもよいでしょう。
- 作り方
千切りにした適量のごぼうとにんじんをフライパンで油いためにし、砂糖・しょうゆ・みりんの順で味付けをすれば完成です。
ナスとピーマンのみそ炒め
夏野菜の定番であるナスとピーマンを使って、みそ味で炒めたごはんによく合うおかずです。
ひき肉も入っているので、腹持ちのよいおかずになります。
- 作り方は
ひき肉を油炒めしたところに食べやすい大きさに切ったナスとピーマンを加え、みそ・砂糖・みりん・しょうゆ・ごま油を混ぜた調味料を投入して軽く蒸らしたら完成です。ナスは、カットしてから5分ほど水につけてアクをとっておくことをおすすめします。
夏野菜の三色ロール
ボリュームがあるうえに、カラフルな野菜が食欲をそそるおかずです。
甘辛く味付けをしてあるので、ごはんにもよく合います。
- 作り方
細切りした2色のパプリカとオクラを塩こしょうした豚ロース薄切り肉で巻き、油を熱したフライパンで転がしながら焼きます。サラダ油に加えて、バターも入れると香ばしくなります。焼き色がついたら弱火で2~3分蒸し焼きにし、完全に火が通ったら、酒・みりん・砂糖・しょうゆで作った調味料をからめて完成です。
お弁当の腐りやすいおかずはコレ!
逆に、腐りやすいおかずも紹介しておきましょう。
生野菜
水分が出て蒸れやすいため、腐ってしまうリスク大です。
練り物やハム・ソーセージなどの加工品
一見、腐りにくそうなおかずですが、ちくわやかまぼこ、ハム、ソーセージ、ウインナーなどの加工品にも水分が多く含まれるため要注意です。
加熱をせずにそのまま入れてしまいがちなのも問題ですから、入れるときは加熱をしてからにしましょう。
野菜炒め、おひたし、煮物
これらも、水分が多いおかずの代表格です。
いずれもしっかり火通ししているので安心なようでいて、水分が出やすいため、工夫が必要です。
片栗粉などでとろみをつけて水分が広がらないようにしたり、ゴマやとろろ昆布、かつお節などで水分を吸収する手もあります。
ポテトサラダ、マカロニサラダ、タルタルソース
マヨネーズは、あえ物にすると水分が出てしまいます。
完全に独立させておき、味付けとしてかけるのであればOKですが、マヨネーズで調理したおかずは避けたほうがよいでしょう。
半熟の卵料理
卵には、殻にサルモネラ菌が付着している恐れがあり、生や半熟では危険です。
固ゆで卵やしっかり火通しした卵焼きなどなら、大丈夫です。
混ぜごはん、炊き込みごはん、チャーハン
意外なところで、これらの味付けごはんは傷みやすいのが特徴です。
チャーハンにするなら、梅干しなどを刻んで入れるなどしましょう。
部分的に梅干しに触れていても効果がないので、全体的に混ぜ合わせるのがコツです。
キャラ弁
おかずの種類とは違いますが、キャラ弁のように細工が細かいお弁当は雑菌が入り込みやすくなり、危険です。
おにぎりをラップでくるむなどは常識ですが、その際に隙間に雑菌が入ってしまうこともあります。
夏場は、なるべくシンプルなお弁当で、細かい細工は避けておくようにしましょう。
夏のおかずを腐らせないコツとは!?
夏場に、お弁当のおかずを腐らせないようにするコツを覚えておきましょう。
濃いめの味付けにしたり、カレー粉にも殺菌効果があるといわれています。
食材にはしっかり火を通す
すべての食材は、火通しすることを前提にしましょう。
味がついていて加工してあるハムやウインナー、練り物などに関しても改めて火を通すようにしてください。
野菜も、しっかりめに加熱するようにしましょう。
お酢で殺菌する
お酢には、殺菌効果があります。
酢の物のおかずを入れるのもおすすめですが、ごはんを炊くときにお酢を少し加えて炊くと傷みにくくなります。
また、ちらし寿司や海苔巻き、いなり寿司など、酢飯を使うのも効果的です。
ワサビや生姜で殺菌する
わさびやショウガにも、殺菌効果があります。
料理の調味料として使うほか、お弁当箱のフタに塗っておいたりすると殺菌効果に期待できます。
冷凍食品を凍ったまま入れる
冷凍食品を凍ったままで入れるのも、一つのアイディアです。
といっても、通常は加熱して食べるような冷凍食品をお弁当箱に入れていくのは問題な場合もあります。
特に、自分で作った冷凍おかずなどは避けておいたほうが安全です。
市販品の場合は、解凍する過程で水が出てしまうようなものはやめておきましょう。
おすすめは、調味料のパックを冷凍しておく、市販の一口ゼリーを冷凍してお弁当箱に入れるなどです。
夏場のお弁当にもってこいの防腐アイテムを使おう!
市販の防腐アイテムを使用するのも、夏場のお弁当にはおすすめです。
お惣菜やケーキなどを購入するとつけてもらえる保冷パックは、お弁当に添えておくと冷却効果があって腐りにくくしてくれます。
最近では、わさびシートなどもお弁当の仕切りなどに使うと雑菌を寄せ付けない効果が出ます。
やはり最新のお弁当箱の機能として、真空状態になっているお弁当箱を使ってみるのも一案です。