特定の場所に温熱刺激を与えて治療をするお灸は、古くから民間療法として親しまれてきた方法です。
お灸の効果は現代でも認められており、専用の病院や、自宅でできるお灸セットなど様々なグッズが販売されています。
しかし、お灸は火を使うもので、自分でやるとなると手が届かない部分があったり、火の扱いが難しく、なかなか手が出せないイメージがあります。
そんなイメージを払拭してくれる画期的なアイテムに、火を使わないお灸というものがあります。
火を使わないお灸ってどんなお灸?
火を使わないお灸とは、名前の通り火を使わずお灸の効果を得るという方法のお灸です。
普通のお灸はもぐさを肌の上に乗せ、火をつけて温熱刺激を得るものです。
一方、火を使わないお灸は、シール状で、刺激を与えたい部分に張るだけで使えます。
従来のお灸より簡単で手軽に扱えるため、自宅でお灸をしたいという方におすすめのグッズです。
火を使わないお灸とお灸との比較
普通のお灸と火を使わないお灸で、一番異なるのは「煙が出ない」という点です。
火を使う通常のお灸は、もぐさを燃やして温熱刺激を与えます。
もぐさはヨモギの繊毛を精製したもので、火をつけるとどうしても煙が出てしまいます。
大量の煙ではありませんが、紙や衣服に燃やした後の臭いが付くことがあります。
一方、火を使わないお灸は煙が出ないので、場所を選ばず使えるという気軽さがあります。
煙が出ないため気になる臭いも発生しません。
使用しているのは火を使うお灸と一緒のもぐさなので、煙が出ずどこでも使えるのに効果はほぼ一緒です。
また、火を使うお灸は使用中に動かずじっとしている必要がありますが、火を使わないお灸はシールタイプのため、使用中に動くことができます。
火を使わないお灸は、家事や仕事の合間など、どんなタイミングでも使用できるという大きなメリットがあります。
火を使わないお灸の効果
火を使わないお灸は、普通のお灸と同じような効果が得らえます。
お灸は、人体のツボ部分に乗せて刺激を与えることで、疲労回復や血行促進、痛みの軽減や胃腸機能の活発化など、様々な効果が得られます。
火を使わないお灸は、使用することでお灸と同じく部分的に暖かくなり、温熱刺激を与えることができます。
商品によって異なりますが、火を使わないお灸には火を使うお灸と同じもぐさが使用されていることが多いです。
もぐさにはチオネールという有効成分があり、これが温熱とともにツボ部分を刺激してくれるのです。
火を使わないお灸にももぐさが使用されているので、普通のお灸と同じような効果が期待できます。
火を使わないお灸の使い方・適した貼る場所
火を使わないお灸の使い方は簡単で、お灸の裏面に張られているシールをはがし、温熱刺激を与えたい部分に貼り付けるだけです。
商品によって細かい使用方法は異なってきますが、シールタイプの火を使わないお灸であれば、刺激を与えたい部分に貼り付けるだけ、という簡単なものがほとんどです。
使用に適した部分は、コリや痛みを感じている部分付近のツボです。
ツボに温熱効果を与えることで、症状の改善が期待できます。
その他にも、症状改善効果のあるツボに使用することで治療ができます。
かぶれる?火を使わないお灸の注意点
シールタイプで手軽に使える火を使わないお灸ですが、このシールの接着面部分がかぶれの原因となることがあります。
に、敏感肌や乾燥肌の方、肌の調子が悪い方は、使用することで肌にかぶれが出てしまう可能性があります。
かぶれが出たらすぐに使用を中止し、症状が酷い場合は最寄りの皮膚科で診察を受けましょう。
火を使わないお灸ですが、お灸と同じく部分的に温度が上がります。
長時間使用し続けていると低温火傷を起こす場合があるので、使用中は充分に注意しましょう。
熱いと感じた場合はすぐに取り外すようにしましょう。